きになるブログ2

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スポーツを中心にIT,ヲタク情報を含め、皆様の役に立つ情報を心掛けて更新していきます。複数ライターによるブログです。今までの過去記事全部載せていますので、きになるブログ2 http://kininaru.bulog.jp/ 本店もよろしくお願いします。

大石まさる 「タイニードライブ」

大石まさる 「タイニードライブ」 http://bit.ly/2W44OJP


 今回は大石まさる先生の「タイニードライブ」をご紹介しましょう。大石先生は当ブログで以前にご紹介した「水惑星年代記」以来のご登場ですねぇ。もちろん他作品をほったらかしにしていたわけではなく、「おいでませり」や「ライプニッツ」など、その後も大石作品を追いかけてきました。




 どれも大変面白かったのですが、感想を書くにも某熱帯雨林において熱烈な大石ファンの皆様が隅から隅までずずずぃいと、カユイところまで手が届く感想を書いておられるので、「これは頼りになる先達に任せるが吉」と、敢えて当ブログでは取り上げませんでした(決してめんどくさかったわけではありませんよ、念のため)




 ところが、この「タイニードライブ」はなんだか非常に気に入ってしまいましい、加えて熱帯雨林のレビューを2、3件しかないという残念な有り様でしたので、あと先日2巻が出たんですが、これが完結巻というまたまた残念な出来事などから、「よし、オレが書く!書かせろ!」と、「雀荘サエコさん」とほぼ同じ動機で、エイヤッと意を決して(おおげさ)ご紹介しようと思った次第であります。




 それでは本作の内容を簡単にお話するところから始めましょう。




 時は現代、日本のどっかの田舎町にひとりの少女「月崎すわ子」がのんびりと暮らしていました。と、そこへ玄関のガラス戸をガンガン叩く音が…。開けてみれば「ボンジョルノ♪」と見知らぬイタリア人の少女が立っておりました。彼女の「ルーミ」と名乗り、今日からすわ子の姉になると言いだしました。…慎重派の妹と変わり者でハイテンションな姉、凸凹姉妹の新しい生活が始まります…。




 …文字に起こすと意味不明だね。まぁ、いいや。ということで、物語は何事も慎重な妹、すわ子さんが、強すぎる好奇心とマンマミーアを地で行く姉、ルーミさんにグワングワンに振り回されるお話であります。




 とは言うものの、別に倒した魔物を喰らいながら地下迷宮を攻略するとか、悪魔召喚プログラムを手に東京をさまようとか、実はオタクだった美少女と恋に落ちるとか、そういう大層なシチュエーションはありません。




 物語に舞台はごくフツーの田舎町での生活で、すわ子さんは毎日、それこそルーチンワークをこなすように生活しておりましたが、ここにルーミさんがやってきたことで劇的な変化が訪れます。




 ルーミさんは「物事をちょっと別の角度から見てみる」ことの達人でして、何気ない日常を「ちょっと別の角度から見る」ことで、少しだけ楽しくするのが大好きなヒトだったのです。こうしてすわ子さんも何気ない日常を「ちょっと別の角度から見る」ことになり、そこから様々な気付きや面白さを発見していくのです。




 ここでちょっと物語の中身に触れてみましょう。




*「美味しい」ってなんだろう?




 慎重派故にいつもキッチリとした料理を作るすわ子さん。それを見たルーミさんは何故か怒髪天を衝き、すわ子さんの一番好きな料理をミキサーにかけてしまい…。




*「風流」を味わおう




 桜の季節。すわ子さんはルーミさんに連れられお花見に出かけます。花びら舞う中お弁当を食べていますと、ルーミさんが花びらが浮いたお茶を飲み干し、これは風流であると、二人は春の風流を探しに出かけ…。




*インディアンポーカー




 暇つぶしに「インディアンポーカー」を始めた二人。最初は家事当番を賭けていた二人であったが、やがて勝負は白熱し、賭け金は「ルーミさん秘蔵のオブジェ」、「千葉県」、「地球」へとエスカレートし…。




*パクパクさま




 合体事故の結果ついに神を創り出したルーミさん。今後はミチビキエンゼル神の言葉にしたがって生きていこうと心に決め、当然のようにすわ子さんも巻き込まれるが、次第に点取り占いさまのような感じになって…。




 と、まぁ、こんな感じで、エキセントリックなルーミさんのおかげで、すわ子さんのフツーの田舎暮らしは音を立てて崩壊し、代わりに微妙にジワジワ来る楽しい毎日になっていくのです。その様子は傍で見ているだけでも面白く、ついつい自分もやってみようかという気になってくるから不思議です。




 さて、このような「日常を楽しもう」というスタンスは、実は大石先生のライフワークのようなもので、先の「水惑星年代記」の外伝、「月刊サチサチ」は旅先の廃バス停に住み込んでゆったりと四季を楽しむ幸子さんのお話でしたし、「おいでませり」も天才的頭脳を持ちながら、それを出来るだけくだらないことに使い、のんべんだらりと人生を楽しむセリさんのお話でした(そういえばルーミさんは幸子さんとセリさんを合わせたようなキャラです)。




 つまり本人に楽しむ気概さえあれば、たとえ周りに何もない荒野でも面白おかしく過ごすことができ、逆にいきいきとした心がなければ、どんなコンテンツも全く意味がない、ということなのです。




 思えば大石作品の中で私が最も印象が強いのは「みずいろ」であり、この物語も夏休みを積極的、能動的に楽しもうとする高校生たちの物語でした。本作「タイニードライブ」を読んでなんだか気に入ったのも、同じようなテイスト、というか哲学が感じられたからかもしれません。




 それに加えて、本作は大石先生が本当に、好き勝手に、心から楽しんで描いているのがヒシヒシと感じられます。そもそも過去の大石作品の中で「タイニー」が付く作品、すなわち「タイニープリニウス」と「タイニーマイティボーイ」は、いわば「大石まさる・じゆうコーナー(あるいは「大石!まさるの!おまけコーナー!」)」みたいなノリなのです。




 「タイニープリニウス」は宇宙をさまよう宇宙船が舞台のドタバタコメディで、ノリ重視のストーリーテリングは非常に痛快(でも熱帯雨林にはレビューが3件しかない)。事実大石先生も、「昔のSFコメディが大好きで、それを目指して書いた。好き放題が出来るので、正直いくらでも描けます。」と仰っていました。




 また「タイニーマイティボーイ」は主人公のボーイくんが願いがかなう「スターピース」を求めつつ、恋をしては破れるという、いわば「SF寅さん」でして、毎回のヒロインが微妙に魅力的な上に話の展開がやっぱりノリ重視という妙に印象深い作品で(でも熱帯雨林にはレビューが1件しかない)、これに関する大石先生のコメントは見つかりませんでしたが、どうもひたすらバカな話が描きたかったように思えてなりません。




 で、これらを読んだ私としては、いやもう、非常に面白かったわけで(またある意味、スリリングな体験であった)、「タイニーシリーズ」の最新作とあらば、これはもう期待せずにはいられなかったわけです。




 そして本作「タイニードライブ」なんですが、おそらく、大石先生の頭に日々浮かんでは消えるバカバカしいことを余すことなく、しかも全く遠慮なくページにぶちまけたような印象を受けます。また非常に趣味的な描きこみや、やけに長いセリフの連発など、およそマンガの作法を無視した描き方(そもそも本作は4コママンガなのに、4コマの意味が全くない)をしている、つまりあまり読者を念頭に置いていない描き方なので、まず間違いなく「本人が一番面白がった」に違いありません。




 そんな「日常を面白がれ」という哲学をいわば楽屋オチスレスレで描いている本作。「タイニー」の名を冠するだけあって、大石作品の中では指折りの「バカ」であることは間違いないでしょう。やっぱ「タイニーシリーズ」は面白いね!




 とはいえ、波に乗ってしまえば最高に面白いのですが、百歩譲っても万人向けではありません。しかしこれこそが大石まさるの「タイニーシリーズ」なので、頑張ってついて来てあまり強くはオススメしませんが、こちらの試読でお気に召されたのであれば、どうぞ迷わずお買い求めください(回し者)。



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いにしえゲーム血風録 二十回の栄光 「ダライアスとあちき (Visionnerz編)」

いにしえゲーム血風録 二十回の栄光 「ダライアスとあちき (Visionnerz編)」 http://bit.ly/2JCayUk


 さて、ダライアスが稼働しているゲーセンを求めてゲーメストを読み漁った結果、「トライアミューズメントタワー(以下トライ)」の存在を知ることが出来た私は、そこがどんなゲーセンであるのかちっとも知らないままに、受験のための上京の際には是非ともココに行こうと決めてしまいました。




 ですからいよいよ上京し、いよいよ山手線と総武線を間違え、いよいよ秋葉原に到着し、いよいよトライの前に立った時、私ははるか上方を見上げて、それこそバカみたいに口を開けていたものでした。




 というのも、トライは実に8階建てのビルをまるまる使ったバカデカイゲーセンでして、プライズから格ゲーまであらゆるジャンルのアーケードゲームを網羅した、それはもうゲーセン小僧の聖地というか聖域というか桃源郷というか、とにかく田舎の小僧にとっては座りションベンもの(立ってはいたが)の代物でありました。だって首都圏のゲーセン小僧は「なんかやりたいゲームがあったらトライへ行けば良い」とまで考えていたという伝説のゲーセンなのですから。




 その上、上層階(通称天界・オレ命名)である6階と7階は全部が全部レトロゲームでありまして、かの時より遅れてきたゲーセン小僧が(つまりリアルタイムでプレイ出来なかった)伝説としてしか耳にしかしたことのないアコガレのレトロゲームが、それこそごくフツーに、それどころかやや投げやり気味に置いてあるという(褒めてますよ) 、私のような周回遅れに甘んじている小僧共には忘れようにも思い出せない理想郷なのでありました。




 しかし田舎の小僧である私はそんなこととはチットモマッタク知りません。てっきり我がホームグラウンドであるキャロットが少々デカくなったくらいなのだろうと「井の中」を地で行くような想像をしていたところへ、この8階建ての摩天楼で外天楼ときたもんですから、とっさに思ったのは「1PLAYいくらかしら」という場違いな心配だったことを今でも覚えています。




 とはいえ、ここでボンヤリ立っていても、そのうちに腹が減ってきてすぐそばの自販機でこんにゃくラーメンをすするしかありませんから、意を決して(おおげさ)中に入りました。




 1階はキャッチャーなどのプライズ系が並び、2階、3階と上がりますと格ゲーや音ゲーなどの流行りのゲーム、4階、5階はSTGやACTなどの王道ジャンルがこれでもかと詰め込まれていました。とはいえ、これらは現在のゲーム。そんなものには目もくれず(でも面白いですよ)、さらに上層に上がりますと、いきなり度肝を抜かれる光景にぶつかりました。




 6階入り口から目の届くところに、いきなりダライアスがありました。心の準備も何もなく、あっという間に発見してしまいましたが、そんなことはどうでも良いのです。私の視線はその手前の大型筐体に注がれていました。ゆったりとしたシート、一本の操縦桿、画面には灰色の車両型機体が夜の街を疾走しています…。「ナイトストライカー」だ!私はそれはもう、震えました。




 ナイトストライカーは以前に購入した「ダライアスⅡ」にカップリングとして収録されており、そのあまりにもカッコイイ楽曲にコーフンした私はやりたくてたまらなくなりました。しかし出荷台数が300台くらいしかなかったレアゲーでありまして、しかも発売は私がゲーセンに入り浸る5年ほど前でしたので、全く触れる機会がありませんでした。仕方なく私はゲーメストムックの「ザ・ベストゲーム2」の紹介記事を読んで思いを馳せるしかなかったのですが…、これはまた別のお話ですので、ダライアスに戻りましょう。




  私はナイトストライカーの筐体の周りをグルグル回り、「ヘェー」とか「ホォー」とか奇声を発しながら(小声でですよ)、頭の中では以前に購入したサントラの楽曲をかき鳴らしていましたが、フト我に返り、本来の目的を思い出しました。そそくさと隣に鎮座するダライアスの筐体に近づきます。




 以前より3画面ぶち抜きのバカデカイ筐体であることは知っていましたし、キャロットでダライアスⅡの筐体を見たことはあったのですが、しかし「やってみたい」という怨念を抱いたうえで実機を目の当たりにしますと、やはりその大きさに圧倒されてしまいました。




 ダライアスの筐体は、二人掛けのシートの前方にボックスが設置され、軽自動車くらいの大きさでした。スピーカーからは下腹に響くような重低音が流れており、ボックスの中を覗き込むと、アレアレ確かに3画面がつながったゲーム画面を見えます。視界が全部ゲーム画面となり、それはそれは大変な迫力でした。




 しばしボーゼンとダライアスの筐体を眺めていた私でしたが、意を決して、生唾をゴクリと飲み込み、1P側のシートに座ってコインを投入しました。途端にコイン投入のSEが全身を貫き、この時点で相当ビビったのですが、エイヤッとスタートボタンを押しました。




 ゾーンAは地下洞窟で、自機シルバーホークがその中を飛行しています。続いて地下洞窟のBGM「Captain Neo」が流れ始めます。あぁ、サントラで数億回聞いた楽曲が、今!目の前で!流れている!自然と手が震えてしまう私でしたが、これはゲームです。操作しないといけません。なので感動を抑えてゲームに集中します。




 操作は8方向レバーとボタンが2つ。ボタン1は対空ショットを放ち、ボタン2で対地ショットを撃てます。とはいえ、ダライアス外伝でシステムは体に染み込ませているので、特に考えもなく連射します。




 すると自機の前方に対空ショット「ミサイル」が3発放たれ、右に向かって飛んでいきます。さらに連射しますが、ミサイルは出てきません。アレ…?ミサイルってこれだけしか出てこないのかな?と、ここで私は大変なことに気が付きます。ダライアス外伝では数珠つなぎに発射出来たショットが、初代ダライアスでは3連射しか出来ないのです!




 これはこういう仕様なのか、それともダライアス外伝よりも昔のゲームであるため、つまりは基盤性能の限界のためなのか(昔のゲームは画面に同時に表示できるキャラクター数(敵機だけでなく、自機のショットも含まれる)が少なかったので、それに比例して自機が連射出来る弾数が少なかった)、ともかく不用意に連射すると外れたショットが画面外に消えるまでは次が撃てません。




 しかもダライアスは横3画面ですから、撃ち損じの弾が画面の右端から消えるまで普通のSTGよりも時間が掛かってしまいます。ですからたちまち弾切れを起こし、敵機が目の前にいるのに撃てないという残念な結果に陥ってしまいます。そして実際、パワーアップアイテムを持つ色違いの敵をみすみす逃してしまいました。




 …ガデムッ!これで最強装備である「ウェーブ」から一歩遠のいてしまった!しかしいつまでもクヨクヨしているわけにもいきません。気を取り直して迫りくる敵機を破壊していきます。が、ダライアス外伝のクセで不用意な連射を繰り返してしまいます。そしてほどなく敵弾にぶつかり、ミスとなってしまいました。




 …これはむつかしい!ボンヤリと連射でなぎ払うゲーム性ではないのか!そうなると敵機の動きを読んで精密射撃をするしかありません。しかし初プレイで敵機の動きなんて分かるわけがありませんから、仕方なく敵機を惹き付けて近距離射撃をするしかありませんでした。




 対して敵機は悠々と遠距離から正確に自機を狙ってきます。もちろん避けなければなりませんが、しかしダライアスのゲーム画面はその構造上、シートから50cm強離れているため小さく感じられ、結果敵弾が非常に見にくいのです。ですからいつの間にか被弾している場合も多々あり、せっかく取得したアーム(バリア)もみるみるはがされ、再びミスとなりました。




 それでも徐々にゲームに慣れ、最後の一機となったところで画面が暗転、警告音とともに恒例のアナウンスが流れます。




A Huge Battleship




KING FOSSIL A




Is Approaching Fast




 アッ!ダライアス外伝と同じだ!(あたりまえ)すぐさま「ドッドッドッ」と重低音が響き、分裂機雷が飛んできます。ダライアス外伝でもこの分裂機雷は出てきましたが、今回はちゃんと狙って撃たないとたちまち機雷に囲まれてしまいます。前哨戦からして既にむつかしい!ようやく機雷を全破壊したところで、 ぼくらのシーラカンスの登場です。




 ダライアス外伝では口から5WAY弾を吐き、攻撃するとウロコを飛ばし、終いにはミサイルランチャーを乱射するなかなかの猛者でしたが、初代では口から5WAY弾のみでした。さすが1面、ゾーンA。




 しかしこの弾がなかなか速く、弾の隙間を直感しないと避けるのがむつかしいものでした。あれよあれよとアームがはがされ、何とか敵弾の死角から対地攻撃で狙い撃ちにして沈めました。




 「ガガガゴゴゴズボボムリムリムリキュッピーン」と派手な爆音を残し、シーラカンスは撃沈していきます。ようやく1面、ゾーンAクリア!この先のルート分岐では油断すると地形に激突すると聞いていたので、慎重に上ルート「ゾーンB」を選択し、次のステージに突入しました。




 ゾーンBは鉄骨剥き出しの都市地帯で、地形の死角に敵の砲台が無数に設置されており、あえなく撃ち抜かれゲームオーバーとなりました。大人しく席を立った私は、筐体を少し離れた位置から眺めました。




 …こいつぁむつかしいゲームだぜ。敵の出現パターンはもちろん、敵の動き、攻撃、地形まで覚えないとかなり厳しそうだ…。そう、毎日3プレイくらいして、じっくり攻略しないと…。しかしこちとら遠征の身。じっくりプレイなど出来るわけもなく、また金にモノを言わせてのコンティニュープレイをするにも懐が素寒貧でありました。




 ともあれ、大好きなゲームの始祖に触れることが出来た。それだけでも満足した私は、レトロゲームフロアをぐるりと見て回り、「スパルタンX」や「忍者くん阿修羅の章」があったことに大変驚き、しかし帰りの電車の時間の関係上、そのままトライを後にしたのでした。




 山手線に揺られながら、私はふと思いました。…そういえば、「ダライアスⅡ」はなかったな。どこにあるのかしら?そして帰りの電車の中では、既に私の頭の中ではダライアスⅡの曲が流れていたのでした。







 つづく



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重野なおき 「雀荘のサエコさん」

重野なおき 「雀荘サエコさん」 http://bit.ly/2H2lVCm


 小坂先生の「新婚よそじのメシ事情」の回にお話しましたが、私は四コマ漫画家の重野なおき先生の大ファンです。どうして大ファンになったかは上記の記事にお任せするといたしまして、最近の重野先生は「信長の忍び」をはじめとする、歴史ギャグ四コマに精力を注がれております。




 確かに「信長の忍び」はベラボウに面白いですし(千鳥ちゃんと帰蝶さまがかわいい)、伊達正宗を取り上げた「正宗さまと景綱くん」では正宗さまの料理狂いっぷりに非常に共感でき、日々新しいレシピを模索する活力となっております。




 …が、そもそも私が重野先生のファンになったのは歴史ものからではなく、ごくフツーの現代劇「グッドモーニングティーチャー」からでしたし、ズブズブと深みにはまっていったのも、「たびびと」や「ひまじん」など、ことごとく「重野現代劇(造語)」が面白かったからであります。そんな「重野現代劇ファン」からしますと、歴史ものの連載が忙しくなって、重野先生があまり現代劇を描かれなくなったのは少々寂しい想いがあります。




 しかし!そこへ!何を思ったのか!重野先生は急に現代劇を始めました(と言っても四年前のことですが)。それが雀荘サエコさん」でありまして、この度四巻が発売されましたので、あと熱帯雨林のレビューが一件しかないし、ネット上には本作のレビューがまるでない事態に憤りを感じまして、「んだばオレが書いちゃるわい!」と、今回ご紹介することにしました(使命感)。それでは簡単に本作品の概要からご紹介いたしましょう。







 時は現代、凍るに狂うと書いて凍狂東京は新宿の雀荘「ちゅんちゅん」に一人の雀士がいた。その名も神崎サエコ。姉を探して上京してきた彼女は神ががりとも言える強さを誇り、あらゆる危険な勝負を受け、そして勝利してきた。その実力は新宿最強と謳われ、またその美貌は多くの男の視線を集めて止まない。…しかし、サエコさんは麻雀以外はまるっきりダメな、ちょっと残念なヒトだったのです。







 ということで、本作は麻雀ものなのです。そもそも重野先生は麻雀が大好きですから、いつか書きたかった題材なのでしょうね。本作はサエコさんの腕を聞きつけて、様々な挑戦者(ホントに様々な)がやってきまして、息詰まる勝負、時にはバカ全開のやりとりが繰り広げられるのですが、さて、主人公であるサエコさんなのですが、良いですね、重野先生お得意の「ちょっと残念な女性」ですよ。それではどう残念なのか、いくつか挙げてみましょう。







1:ホントに麻雀しか出来ない




 サエコさんは麻雀においては天才であり、またいかなる勝負も受ける胆力の持ち主です。つまり天性のギャンブラーであり、下手するとあのアカギをも凌ぐ実力を持っているのかもしれません。




 が、そのアカギも麻雀から離れるとオモチャ工場でサルを作るしかなかったように、サエコさんも雀卓から離れて「ちゅんちゅん」の店員となると、天性のドジッ娘アビリティーを如何なく発揮し、結果、会計や配膳(雀荘では軽食を取ることが出来るのです)などの雑務が全くこなせない、それどころか店の備品を次々と壊してしまう(もちろん本人に悪気はないですよ)ポンコツ店員になってしまいます。このギャップが、お約束とはいえ、かなり笑えます。




2:私生活がヒドい




 サエコさんは麻雀においては鬼神であり、またどのようなレートでも動じない平常心の持ち主です。つまり天性の勝負師であり、下手をするとあのカイジをも凌ぐ博才を持っているのかもしれません。




 が、そのカイジも勝負から離れるとまったく自堕落な生活を送っていたように、サエコさんもカップ麺とポテチ中心の食生活だったり、ドジッ娘アビリティーによってありえない規模の迷子になったり、預金せず、全財産を持ち歩いたがために数千万円(全て麻雀で勝った金)を失ったりと、あまりにポンコツ過ぎて笑えてきます。




3:麻雀が好きすぎる




 サエコさんは麻雀においては修羅であり、また誰が対戦相手でも全く手を抜かない(たとえ初心者でも)闘争心の持ち主です。つまり天性の博徒であり、下手をするとあのをも凌ぐ勝負勘を持っているのかもしれません。




 で、その零が義賊活動に心血を注いだように、サエコさんもひたすら麻雀道を突っ走ります。何よりも麻雀を最優先し…、いや、「道」とかそんな良いものではなく、ただ、もう、単に打ちたいだけです、このヒトは。麻雀を打つためなら世の中の大抵のコトはどうでも良いらしく、また某麻雀漫画で出てくるような危険な勝負にも嬉々として(曰く「やってみたかった」)受けます。その麻雀狂いっぷり、そう、麻ジャンキーっぷりには笑うしかありません。







 このように、サエコさんは麻雀は滅法強いのですが、残りがもれなく残念な方です。まぁ、先述のように、これまでの重野作品では様々な残念な女性が出ては来ていました。「グッティー」のヨーコ先生は所構わず居眠りをする方でしたし、「大家族」の愛子ねーちゃんは所々間抜けな方でした。が、重野先生の描く「ちょっと残念」はとても可愛らしい残念さですから、むしろチャームポイントとなっていました。




 …しかし本作のサエコさんの残念っぷりは、本当に残念なのです。残念なのですが、なんでしょう、読み進めていくとだんだんと「あぁ、やっぱりサエコさんだ」とか「そうだよな、サエコさんだもんな」とサエコさんの残念さに慣れてくるというか、これもサエコさんの味だと認識してくるというか、むしろ「この残念さがなければサエコさんじゃない!」とまで思えてきて、あれほど残念だった残念さが(へんな日本語)何だか可愛らしく感じてくるから不思議です。




 そこへ差し込まれる一癖も二癖もある挑戦者たちとの真剣勝負、緊迫の闘牌シーンでは、残念さからは一転、サエコさんはとても勇ましく、えらいことカッコいいのです。まぁ、「ある面では輝き、ある面ではダメダメ」というのはコメディにおける基本なのですが、先述の通り、サエコさんの場合は「ダメダメ」が半端ではない上に笑えるので、その分シリアスな闘牌シーンがめちゃくちゃ輝くのです。結果、サエコさんは非常に魅力的なキャラクターと言えるのですから、世の中分からないものですね。




 さて、このあたりの「ギャグ」と「シリアス」のバランス加減や、麻雀が分からない方でも楽しめるような麻雀一辺倒ではないお話作りは、思えば「信長の忍び」のギャグとシリアスのサジ加減や、歴史に疎い私でも面白く読める作品であることを考えれば、まさしくギャグ漫画家である重野先生の力量であると言えましょう。スゴイ人だぁ。




 さて本作は存在感ありすぎな主人公サエコさんを中心に、雑務は完璧だけど麻雀はゲロ弱、サエコさんにゾッコンラブの「本田くん」、金が掛かれば滅法強い、巨乳相手にキレる貧乳、本作のツッコミ役「美也ちゃん」、色々なイカサマ知ってるんだから、昔なんかあったんだろうけど、今は料理上手な「地井店長」らのちゅんちゅんメンバーが脇を固め、クセのあり過ぎる挑戦者相手に真剣勝負を繰り広げるのです。




 熱い勝負、爆笑のギャグ、残念なサエコさん、よくもまぁネタが尽きないねと感心する挑戦者の面々と、非常に作り込まれた本作は元々現代劇をフィールドとしてきた重野先生の真骨頂とも言える作品であります。ということで、ここで試読だイェー。繰り返しになりますが、麻雀分かんなくても大丈夫ですよ。オススメです。



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キリン メッツ 超刺激クリアストロベリー

キリン メッツ 超刺激クリアストロベリー http://bit.ly/2JfFjyi


 久しぶりの食い物のオススメでありますが、今回はみんな大好き「メッツシリーズ」より、ストロベリー味(以下イチゴ味)が出ちゃいましたんでご紹介しましょう。…ほらそこ!「またメッツ?」とか言わないの!(過去にメッツみかんを紹介したのですが、もう見かけなくなっちゃった)




 さて、考えてみますと、世の飲み物には案外イチゴ味というのは無いもので、今思い返してみましても、過去にあったイチゴ味のドリソクと言えば…、アレ、何にも思いつかないねぇ。




 そのくらい「イチゴ味」ってのはレアな代物であるわけで、裏を返せば「ドリソクに再現しにくい」とも言えるわけで、まさに鬼門。それに真っ向から挑戦したキリンのメッツチーム(そんなのがあるかは分からないが)には諸手で喝采を送りつけたいものです。




 が、そこは味が全てのドリソク界、物珍しさだけで渡り歩いていけるほど世の中は甘くありません(ドリソクだけに)。これまでも珍奇さだけを前面に出し、まさに一瞬で消え去った破天荒達は無数におりました(タ○クリアとか)。




 とはいえ、目にとまらなければ買ってもらえないのが市場経済の常。ボンヤリと神の見えざる手をあてにしている訳にもいきません。珍奇なテイストで勝負に打って出るのもアリっちゃぁアリですからねぇ(何様)。で、ここにその珍奇テイストに誘われたおっさんが一人。世の中に踊らされるのもまた楽しいものだと兼好法師も言っています(言ってません)。それでは早速飲んでみましょう。




 フタを開けますと、もぅいきなりあま~いイチゴの香りが吹き出てきます。しかし現代は最早錬金術の世界、そこらの材料で森羅万象の香りをこしらえることなぞ造作もなくなってきていますから、驚くには値しません。ちなみにリアルイチゴというよりは、昔懐かしのアイス「ビバオール」のようなイチゴ感であります。しかし、これはこれで良し…ッ!




 で、いつまでもイチゴの香りをフガフガ嗅いでいる訳にもいきませんら、意を決して(おおげさ)ググッと飲んでみますと、あま~い香りに反して甘さ控えめで少々酸っぱくて、まさにイチゴで良い感じ。そこへメッツお得意の強炭酸が喉をフルボッコにし、最後にプフ~ンとある香りが鼻を抜けていきました。




 ここでオレは驚いたね!この最後のプフ~ンが、何とイチゴのツブツブ(あれは種ではないらしい)の風味なのです。なんて言うんですかね、微妙な渋さといますか、香ばしさと言いますか、イチゴ好きの方ならきっと分かってくれるであろう(だから私はイチゴ好きです)、あのツブツブ独特のフレーバーであります。




 このツブツブ感により、それまでは「イチゴののみもの」であったものが、一気に「イチゴドリソク」へと、否、「イチゴ丸絞り」へとランクアップ!誇張でもなんでもなく、イチゴを食っているかのような気分にすらなりました。これは…、ウマイものナリよ…、キテレツ…。まったくコロッケなんぞどうでも良くなるステキテイストでして、加えて強炭酸がとてつもない爽快感を演出してくれます。




 さすが「キリンメッツ・みかん」の回でご紹介した「炭酸エクストリーム製法」と思いきや、なんと今回は「 超刺激スパークル製法」という、分かったような分からないような、まぁ言ったもん勝ちなステキなネーミングの秘技でこしらえたそうです。 個人的には「スパークル」よりも「エクストリーム」の方が響きとしては好きなのですが(乳揺れバリボーを思い出すから)、造物主には逆らえないので、頑張って「スパークル」に慣れますよ。




 そんなわけで、メッツのイチゴはただいま唸りをあげて発売中です。値段は店それぞれなので、知りません。あ、オリジンであるグレープフルーツもありますが、こっちはステキに酸っぱくてこちらもウマイものナリですよ。オススメです。



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春の道満大祭 本祭 「メランコリア 下」

春の道満大祭 本祭 「メランコリア 下」 http://bit.ly/2ZwIgQX


 さて、それでは、いよいよ、満を持して、春の道満大祭のメインエベントになだれ込むことにいたしましょう。夜はこれからだぜ!




 とはいえ、第一巻である「メランコリア 上」が発売されたのはかれこれ一年も前のお話。どういう話だったか忘れちゃってるナイスガイ&マドモアゼルもいらっしゃるでしょうし、万が一、上巻を読んでないけどこの記事を読んでいる剛の者もおられるでしょうから、ここで今一度「メランコリア」とはなんだったのかを思い出してみましょう。




 「メランコリア」は連作集でありまして、1話が12ページと短い、ショートストーリーであります。内容はタイトル通り、何かしら気分の晴れない人たちを描いています。以前の記事の繰り返しになりますが、引きこもってるうちに世界の終末を迎えてしまった女性や謎の新薬の治験に参加した男性など、どこか鬱屈した想いを抱いた人々の物語でありました。




 さて、このまま陰鬱憂鬱陰々滅々とした人達の話が続くと思いきや、上巻の最後で「メランコリア」と名付けられた彗星が間もなく地球に衝突することが示され、「下巻に続く」となったのでした。




 どう?思い出した?オレも思い出しました。それでは下巻の内容に触れていきましょう。




 下巻では、物語の焦点は鬱々とした人々の物語から、メランコリア彗星接近によって滅亡の危機に瀕した人々の日常へと移っていきます。終末に際し、様々な人間模様が描かれ、やがて彗星衝突の瞬間が訪れますが…。




 しかし本ブログは基本的にネタバレはしませんので、内容に踏み込んだ記述はこれ以上は不可能であります。ですので、今回は物語を読み終えた私が感じたこと、すなわち「本作における伏線」について、感想代わりにお話にしようと思います。




 道満先生は多くの伏線を張り、それを回収して物語を完成させる手法に長けた方です。以前ご紹介した「ヴォイニッチホテル」は「ホテル・ヴォイニッチ」に集まった人々が巻き起こす事件(つまり伏線)を積み重ね、最終的には一つのストリームとなって物語の結末になだれ込む群像劇でした。




 本作もそのような手法が採られ、鬱々とした思いを抱く人々の物語ひとつひとつが伏線となり、彗星衝突の瞬間にダイナミックに合流します。が、この壮大さは「ヴォイニッチホテル」のそれを遥かに上回り、読み終わった直後、誇張でもなんでもなく、私は少々震えていたものです。というのも、本作と「ヴォイニッチホテル」における伏線回収はまるで質の違うものであったからです。




 「ヴォイニッチホテル」における伏線は、作中に散りばめられた謎の答え合わせのようなもので、「あぁ、アレはこういうことだったのか」「あら、コレはああいうことでしたのね」と、各々のエピソードのつながりが読者の腑に落ちるよう設けられたもので、いわばネットのリンクみたいなものだったと思います。




 対して本作の伏線は、「伏線となった出来事の積み重ねによって、最終話で語られた出来事が起こった」という設計になっており、「アレがあったからコレが起こった」が幾層にも積み重ねられ、因果関係が強烈に示されるのです。




 ですから「ヴォイニッチホテル」が平面的な相関図であったのに対し、本作は全てのエピソードが同一ベクトルを持った太い流れであると言え、強いダイナミズムを感じるに至ったと思われるのです。




 実際、作中において「ルーブ・ゴールドバーグマシン」という概念が提示されます。これは現代日本で言うところの「ピタゴラ装置」でありまして、ある行動がドミノ倒し的に連鎖反応を起こしていく機械のことですが、本作の骨子は人々の行動の連鎖反応であり、それはまさに「ルーブ・ゴールドバーグマシン」と言えます。また同時に、複数の登場人物の各々の行動が大きな流れとなっていく極上の「群像劇」であったと言えましょう。




 このように本作はあまりにも複雑な構造を有しているのですが、いやいやどうして、道満先生は相変わらず気負いを見せずに飄々と、いつも通りのギリギリアウトなギャグとポップな絵柄で、私達読者を少しも混乱させずに軽やかに着地して見せてくれます。もゥ…、恐ろしいヒト!




 そんなわけで、詳しい内容には一言も触れませんでしたが、大変な傑作であることは保証します。さぁ、今すぐ買いに行きなさい。そして友達にも勧めなさい。で、道満先生にヴァンパイアハンターの基盤を数億枚買えるくらいの実入りをこしらえようではありませんか。




 いや、ホントに、大変な作品ですよ。



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